そんな疑問に答えます。

- 担当者がいないと文書データのありかがわからない
- 必要な文書データがすぐに出てこない
- 廃棄してよいかどうか迷う書類が多い
- 貴重な書類が私物化されている
などなど。文書管理に関するさまざまなお悩みをお持ちの方が多いと思います。
わたし自身、ファイル管理が苦手でずっと敬遠してきました。
しかしbox導入を機に、何とか立て直しを図りたいと考え、やり方を調べて活用中です。
この記事でわかること
- ファイル管理の基礎
- boxで活用したい機能
職場でチーム単位で働く方みんなが意識すべきことです。ぜひ参考にして下さいね。
ファイリング(ファイル管理)とは?
ファイル管理とは、ファイリング・システムのことを指しています。
「組織体の維持発展のために必要な文書を、その組織体のものとして、必要に応じて即座に利用しうるように組織的に整理保管し、ついには廃棄するに至る一連の制度」と定義されています。
要するにいつでも、誰でも、必要なときに、必要な文書を取り出せるしくみをつくること、がファイリングシステム構築の最終ゴールです。
ファイル管理の目的とメリット
ファイル管理を行うことで、文書整理上の問題点の解決が図れます。
整理整頓の効果だけでなく、以下のメリットが得られます。
さらに詳しく
ファイリングによる効果
- 情報検索の迅速化と業務の効率化
- 共有化による情報の活性化
- ムダなデータ保存コストの削減
- 外部への情報公開対応がスムーズ
- 重要文書の紛失等の防止
ファイル管理の基本的な考え方とは?
ファイル管理の基本的な考え方は以下の通りです。
- いらない文書は捨てること
- 私物化しないこと
- すぐ取り出せること
- 保管するだけでなく、それが捨てられるまで統制すること
- 全社的な制度になっていること
これらの中での要点を解説していきますね。
不要な文書は捨てる
廃棄文書を見極めるポイントは以下の3つです。
保管期限を満了した文書
労働基準法、労働安全衛生法、民法など多くの法律が文書の保管期限を定めています。
所定の期限を超過したら廃棄しましょう。
重複している文書
原本や最終版のファイルを保管し、古いバージョンやコピーファイルは削除しましょう
過去1年間に1度も利用しなかった文書
「いつか使うかもしれない」ではなく、今まで何回見たか、利用したかで振り返りましょう。
米国記録管理協会によると、1年後の文書利用率はわずか1%になるというデータもあります。近年電子化の流れにより、ますます短命化傾向なようです。
文書を共有化する
個人で管理していた文書を組織的な管理にして、誰でもすぐ利用できるようにするのがファイリングシステムです。
課や係で一括管理することとされますが、その規模感も大切。
- 管理しやすさでは全社管理が有利
- 利用しやすさでは個人管理が便利
バランスをとって10人前後の単位で保管範囲や方法を考えるとよいでしょう。
追加・保管の流れで管理する
「保管→保存→廃棄」の流れが重要です。定期オキカエ法といいます。
定期オキカエ法
- 利用頻度の高い「当年度」の文書と「資料扱いの文書」は目立つところへ。利用頻度の低い「前年度の文書」は過去フォルダへ収納する
- 年度が改まったら、「前年度の文書」フォルダへ過去文書を移し替えていく。「当年度」の場所へ新しい文書を保存していく。
- 資料扱いの文書は、年度が変わっても移し替えずに、中身を見直す。
年度別文書の特徴
- 1年以内に利用頻度が急降下
- 1年後の利用頻度は1%
- 稟議書や受発信文書
資料扱い文書の特徴
- 一定の使用頻度を維持するも、徐々に下降
- マニュアルや契約書
- 技術文献、プロジェクト資料など
フォルダ・ファイルの分類方法
保管・廃棄ルールの次によく問題となるのが、フォルダ分類のやり方ですね。
ファイルを「細分化する」のが目的ではなく「まとめる」ために行うのがポイントです。
ファイル分類の5原則
- 総合の原則 :分類は細分するのではなく、まとめるために分類する
- 漸進の原則 :区分は順に進めなければならない
- 相互排除の原則 :分類の細分はあいまいではならない
- 並置の原則 :関係のあるものは近くに並ぶように分類する
- 一貫性の原則 :目的によって分類基準をはっきり定め、その基準に沿って分類する
分類する際はもれなくダブりなく
モレがあると、勝手にファイルを作りたい人が増えます。
ダブりがあると、どっちにファイルをいれたか分からなくなってしまいます。
ツミアゲ式、ワリツケ式を使う
ファイリングの方法には、「ワリツケ式」と「ツミアゲ式」の2つの方法があります。
その短所と長所は以下の通りです。
ワリツケ式 | ツミアゲ式 | |
---|---|---|
方式 | あらかじめ作成した統一分類の基準に則して文書を分類する「トップダウン式」 | 保管単位ごとに文書の分類方法を決め、体系的に組み立てていく方式「ボトムアップ的」 |
メリット | どの部門も共通の分類体系であり情報の共有化がはかれる | 実情に合わせて運用でき、運用中の改善も図れて融通が効く。グループごとで段階的に導入でき、全員参加の意識が持てる |
デメリット | 分類表のメンテナンスに時間がかかる | 新人や異動者がグループの方式になじむのに時間を要する |
フォルダ分けの具体例
主に以下の4つのやり方があります。
チーム毎に4つのやり方を組み合わせて使用するのがおすすめです。
フォルダ分けの方法
- 相手先別整理 :相手先の名前や組織・部門名などでファイルをまとめる
- 主題別整理 :書かれている内容ごと「募集」「採用」「研修」などの業務テーマ毎にまとめる
- 形式別整理 :稟議書・議事録・契約書・通達といった文書形式ごとにまとめる
- 一件別整理 :工事No.ジョブNo.などの通し番号をつけてまとめる
フォルダの階層はあまり深く細かくしすぎないほうがよいでしょう。
探しにくくなるので、最大で6つくらいのフォルダ階層がよいと言われていますよ。
ファイルタイトルの付け方の原則
ファイルタイトルにもルールをつけたほうがよいでしょう。
- タイトルの前に年度表示をおこなう
- 必要のない単語やあいまいな単語は避ける「関係」「文書」「書類の」「その他」など
維持管理のコツ
ここまでで、保管ルールのイメージは見えてきたのではないでしょうか。
さらに作ったルールをチームメンバー全員で維持管理していかなければなりません。
維持管理で全員が守るべきルールは以下の8つ。
- 文書を私物化しない
- 利用した文書は正しく元に戻す
- 基準通りに廃棄する
- 懸案文書の所在を明らかにする
- ファイル基準表をよく理解する
- 勝手にファイル方式を変えない
- オフィスに私物を置かない
- 毎日、退社時は机の上を整理する
また長期的な管理については以下のポイントも留意すべきです。
維持管理のポイント
- 管理者側がファイリングを理解し予算化する
- 維持管理の推進体制をつくる
- 維持管理のための年間スケジュールをたてる
- 定期的に年度末の作業説明会をひらく
- 維持管理のためのファイリング巡回を行う
- 新入社員や異動者へ教育を行う
- ファイリング管理者を変更したときには、登録をおこなう
Box でフォルダ管理を実践するには?
クラウドファイル管理ツールであるBoxで管理するのに便利なページをまとめました。
それぞれフォルダ構成や情報の開示範囲の設定などに役に立ちますよ!
オンラインセミナー資料のPDFもダウンロードができるので、おすすめ。
まとめ
今回は「ファイリングとは?boxやdropboxで使えるファイル管理・フォルダ分類方法を解説!」というタイトルでお話してきました。
チームメンバーと討議しながらやり方を決めて文書化し、都度見直しながらチーム全体のファイル管理力を向上させていきましょう。