安全文化

失敗情報は隠したくなり残らない!?失敗の性質6つと後世へ伝達する方法を解説

失敗情報は隠したくなり残らない!?失敗の性質6つと後世へ伝達する方法を解説

失敗は誰にでもあるものです。

そのときに、どのような心理状態になり、どのような行動をとるのでしょうか?あなたはイメージがつきますか?

今回の記事では、失敗の性質についてまとめました。

失敗の性質に基づき、職場で失敗が起きたときにチームメンバーの心情をつかみ、寄り添っていきましょう。

また失敗の原因や経過を分析して知識化して、失敗情報を使える知識にする必要があります。

過去の経験から同じ失敗を繰り返さないために、役立つ情報として失敗を伝達する方法をご紹介していきますね。

失敗したとき考えてしまうこと

まず、失敗した瞬間には頭が真っ白になるでしょう。

それと同時に、失敗によって続行不能になるのを恐れ、このあとどう計画を見直すかを考えてしまいます。

事故など大きな事象においては、責任追求がつきものです。

よって、自分の身に生じる事柄が頭に浮かび、職場にかけた迷惑をどうするかを考えてしまいます。

そして時間の経過とともに、反省、後悔、言い訳、自虐などの心境が沸き起こります。

また隠しておこう、見過ごしておこう、忘れてしまおう、など失敗を自分の中にしまい込んで次に進もうと考えます。

職場のリーダーは、そうなる前に失敗情報の伝達に考えを働かせる必要があります。

失敗情報の6つの性質

失敗情報の6つの性質を1つずつ説明していきます。

失敗情報は時間が経つと減衰する

失敗はマイナスのイメージの側面が強いため、失敗情報は時間の経過につれ、急激に減衰するという性質があります。

人から人へ伝える中で、伝わりにくくなるのです。

海岸沿いに「ここより下には家を建てるな」「地震の後には津波がくる」とだけ書かれた石碑があっても、家が建てられてしまっています。

これは津波の恐ろしさなどの教訓が十分伝わらず、減衰してしまうからです。

失敗情報は単純化する

失敗情報は、伝達されるときに、経過や原因がきわめて単純な形でしか伝わらないという性質があります。

1つか2つのフレーズに単純化された失敗情報は、そこから得られるものが限られてしまいます。

失敗から得た知識をうまく利用するためには、失敗そのものの正確な分析が不可欠です。

失敗情報は歪曲化される

「失敗原因は変わりたがる」と言い換えることもできるでしょう。

失敗情報が伝わると都合の悪い人がいれば、その一方で、その情報を使わないと困る人がいるというのは、よく見られる構図です。

また伝達の途中で、中間にいる人が伝達すべき正確な情報に自分の利害を足し込んでしまうこともありがちです。

組織の管理体制や構造的な問題に触れるのを避け、いち担当者に責任や原因を押し付けることもあるでしょう。

失敗を伝達される側は、事実でないものがないか疑うことが大切です。

失敗情報はローカル化する

ローカル化とは、ひとつの場所で起こった失敗は、ほかの場所へ簡単には伝わらないということです。

これは失敗情報にマイナスイメージがあるからです。

失敗が伝わると、自分たちの評価や仕事に不利益が生じると考えがちなのです。

気軽に報告できない雰囲気においては、組織のトップへも伝わりにくいし、横の組織にも伝わりにくくなります。

失敗情報は神話化する

歴史を振り返ってみても、失敗情報が神話化することで多くの人たちに受け入れられる例が数多くあります。

太平洋戦争の戦艦大和は、「悲劇の戦艦」のイメージで知られていますが、古い戦争のやり方であればりっぱな戦艦でした。

しかし戦艦の時代から航空戦闘機の時代に移り変わったことに気づかず戦争に臨んでしまうという「戦略の失敗」がこの悲劇を生んだのです。

失敗情報は伝承されにくい

成功するためにはどうすればいいか?という方法論は、それをすぐにマネしたい人が現れるので、多くの人が研究対象とします。

その一方で、失敗については将来の自分のために知識の蓄積を考える人を除けば注目されないので、学問的な注目度も低く、その結果伝承が行われてきませんでした。

失敗にもっと目を向ける必要がありますね!

失敗情報の伝え方

多くの会社で「不具合事例集」「べからず集」などが作成されていますが、あまり役に立ちません。細かすぎる「マニュアル」も形骸化しやすいので同様です。

必要なのは失敗に関する失敗知識集です。

  • どう失敗したか
  • どうして失敗したか
  • どうすれば避けられるか

この3つが整理して書かれているものです。

失敗した当事者から見た主観的な情報が大切です。

失敗の「事象」「経過」「原因」「対処」「総括」までをまとめて記述するようにしましょう。

また失敗情報をいかに伝えるか、については大きく6つの方法があるので紹介します。

図の通り失敗を文化として根付かせる活動を進めていきましょう。

失敗は「ほどよく体験すること」それが成功の秘訣です。

わざわざ自分が名的な体験をする必要はなく、他人の失敗に学ぶことが大切です。

関連記事
化学工場の事故事例
化学プラントの事故事例解析のコツと情報収集の方法を解説【5サイト+3冊紹介】

続きを見る

関連記事
SECIモデルとは?現場の技術伝承を推進するための考え方を解説【暗黙知・形式知】
【脱・暗黙知】SECIモデルとは?現場の技術伝承を推進するための考え方を解説

続きを見る

関連記事
ヒューマンエラー防止
ヒューマンエラー防止・対策の方法と11の具体的なポイントを解説

続きを見る

  • この記事を書いた人

けびん

30代前半、製造現場の最前線で管理者を務めています。文献や実践から得られた学びをこのブログを通じてみなさんと共有していきたいと思います。

-安全文化

© 2020 工場サプリ