「ゲンバノアンゼン」は工場の最前線で働くわたしとよりよい生産現場のために「安全」や「生産性」について学ぶブログです。

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安全第一とは?その定義と安全第一を履行するための2つのポイント【セーフティファースト】

安全第一とは?
お悩み社員

・安全第一って言葉には続きがあるらしいけど、詳しく知らないな。

・安全第一と宣言しているものの、実際に履行するは難しい。どういう心構えが必要なのだろうか。

そう考える方も多いかと思います。

この記事では、生産現場の最前線で管理者をつとめるわたしが、「安全第一」について解説していきます。

この記事の内容

・安全第一の言葉の定義や歴史がわかる

・安全第一を正しく履行し続けるための心構えがわかる

安全第一(セーフティ・ファースト)とは?その歴史

1906年にアメリカのU.S.スチール社(当時、世界最大の製鋼会社)のゲーリー社長が「安全第一、品質第二、生産第三」を社是として、全社に徹底したことが始まりです。

U.S.スチール社は1900年代初頭に新工場を完成させましたが、当時の労働者がきわめて厳しい環境絵危険な業務に従事していたこともあり、災害で障がいを抱えた従業員が数多くいました。

その状況を見たクリスチャンでもある社長が、人道的見地から当時の「生産第一、品質第二、安全第三」というスローガンから「安全第一、品質第二、生産第三」へ見直しました。

具体的には新工場の建設において設計、建設、レイアウト、運転方法にまで、この考え方を徹底しました。

その結果、災害が減少しただけでなく、生産も従来以上に伸び、品質までもが向上した、という事実が認められたため多くの会社で「安全第一」が採用されるようになりました。

安全とコストの関係

大災害を発生させて尊い命を失い、莫大な経済的な損失と社会的な信用の失墜を招いた事故事例は後を絶ちません。

企業は、地域社会の一員として、社会から「安全、安心」の評価を得ることが大切です。

ハインリッヒがまとめた災害コストとは?

災害によって経営者が被る経済的損失を災害コストと呼びます。

特にアメリカの損保会社の安全技師であったハインリッヒは多くの事例についての研究結果を発表しています。

  • 法令に基づき被災者に支払われる労災補償費:直接コスト
  • それ以外の損失:間接コスト(負傷者の時間損失、設備の損失等)

と定義したときに、以下の比率となります。

ココがポイント

直接コスト:間接コスト=1:4

災害が起きた時のコストや信用を考慮すると、安全に対して事前に十分な経費をかけておくことが重要となります。

安全投資を怠るとかえって損失をもたらすこととなります。

なお、経費は比較的少なく済む大きな効果が期待できる安全活動として、「3S・5S活動」「ヒヤリハット活動」などがあります。

安全第一の弊害

安全第一を誤って解釈し、過剰に意識するあまり、以下の弊害が発生することも考えられます。

従業員が委縮する

安全第一を過剰に推し進めすぎた結果、規則や手順書に縛りすぎてしまうことによって、何事に対しても受動的な人間になりかねません。

従業員の能力や生産設備のリスクに応じて、規則や手順を緩和し彼らに裁量を持たせる部分も大切です。

形式にこだわってしまう

トップダウンでの安全第一が従業員に浸透しきらない場合、トップへの報告のための形づくりの安全活動が主体となり、実態をなさない可能性もあります。

安全活動は所属員全員が正しく理解し、生産現場に向き合って活動できる状態とすることが大切です。

安全第一を本当に履行するためには?2つのポイント

第3者的に冷静な目で見た時、あるいは事故が起きたあとに振り返ってみた時に、安全第一とは言い切れない状況は生産現場では簡単に起こりうることです。

例えば、何か生産設備に問題が出た時に、設備負荷を下げて運転を継続するのか、部分停止をして設備を補修するのか、応急措置や傾向監視で次の定期修理まで維持するのか、十分に安全を優先した中で維持できる生産性のポイントはどこかを考える必要があります。

安全第一とは、そのような判断をしていくための心構えであり、判断のよりどころなのです。

ココがポイント

・安全第一はあらゆる状況判断を行う際の心構えである。安全を第一に考え、それを実践する習慣を身に付けている状態が「安全第一」である。

・今日までの安全第一の成果は明日の無事故を約束するものではない。

まとめ

今回の記事はいかがでしたでしょうか?

ここまで述べてきた教訓を組織内で共有・浸透させ、日々の無事故を達成していきましょう。

 

  • この記事を書いた人

しば

30代前半、製造現場の最前線で管理者を務めています。 文献や実践から得られた学びをこのブログを通じてみなさんと共有していきたいと思います。

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