そんな問いに応えてくれる名著があります。
スティーブンコヴィー氏の「7つの習慣」です。
7つの習慣は、すでに全世界4,000万部の大ベストセラーであり、ビジネスパーソンのバイブルです。
一見分厚いビジネス書ですが、内容自体はシンプルであり若いうちに読んでおきたい一冊です。
このような自己啓発本では実際に行動や習慣を変えてこそ意味があると考え、他サイトの概要を眺めてみたものの、薄っぺらいまとめが多く実際に行動を変化させることができるほどのものはありませんでした。
そこで今回、7つの習慣を使いこなせるよう、要点をきっちりまとめてみました。

習慣に取り組む前に
まず心構えとして、インサイド・アウトの姿勢が重要です。
自分の内面、つまり考え方・見方・人格・動機が原則にあっているかに気をつけ、行動を変えることで結果を引き寄せようとする意識を持つことです。
インサイド・アウト、自分の中身を変えることで劇的な成長がはかれます。
〇 自分の内に機会を見出すこと | ✕ 自分の外に原因を求める |
自分にもできるかも、トライしてみよう | 自分にはできない、誰か助けてほしい |
がんばってみる、工夫して努力する | チャレンジしない、努力をしない |
結果が出る、気づき、学びがある、自信がもてる | 結果がでない、学ぶ機会がない、自信がつかない |
自分のパラダイムを自覚することも大切です。
パラダイムとは、無意識に抱いてしまっている考え方、感じ方の枠組みのこと。
自分の意見を客観視し、自分の限界を自覚することで、相手の思い込みを理解でき、その気持ちに寄り添えます。
第1の習慣 主体的である
主体的である=人間として自分の人生に対する責任をとること、が重要であると説いています。
主体的に自分で選択した自覚的な行動を通じて、選択による結果を得ることとなるのです。
- 失敗 ⇒ 次はこう行動してみよう
- 欠点 ⇒ 少しずつ直していこう
- 不得意 ⇒ 得意な人に任せよう、勉強して克服しよう
主体的な思考の人とそうでない人の口癖は以下の通り。
✕ 周りに動かされる人の例(周りが生んだ結果をうけとる) | 〇 周りを動かす人の例(自分で結果をリードし、未来をつくる) |
仕方がない | 他のアイディアを探そう |
生まれつきの性格だから | 別の方法を考えよう |
僕がやらないといけないの | 今の気持ち(感情)を抑えよう |
私には無理だ | 適切な対応を選ぼう |
あの人は気に入らない | わたしは〜のほうを支持する |
もし…が〜だったらいいのに |

第2の習慣 終わりを思い描くことから始める
知的創造のためには、人生の脚本をつくることが大切です。
自分の生き方は自分で決められるのに、多くの人がそれを忘れ、無意識に他人が決めた脚本通りに生きてしまっているのです。
自分の可能性から将来を想像し、良心に基づいて自分の奥底にある価値観をベースにした脚本を作りましょう。
目的を決めてから行動を決める
- 目的を明確化し、やりたいことを出す
- やるべきこと、やるべきでないことを区別する
- 主体的に選択する
- 目的の達成に近づく
人生の目標を立てておき、時々見返すと日々ダラダラ過ごすことが減ってくると思います。
一例ですが、以下のポイントで自分自身の1年、あるいはさらに長期の目標を記録して見やすい位置に保管しましょう。
- お金
- 外的成長
- 健康
- 家族
- 恋愛
- 友好関係
- 内的成長
- 仕事
「原則」に則り網羅的に振り返る場合は、以下のミッションステートメントの作り方も参考にしてみてください。
迷ったときは「原則」に立ち返って選択する
自分の生活の中心を考えようと思うと、さまざまなものがあるが「物」中心はバランスを崩すことが多くなります。
中心に置く「原則」を決めることで、生活に調和が生まれていきます。
例 公正さ、誠実、勇気など
人生の終わりのイメージがある人は、物事を「目標達成のために必要か」という基準で考え、自分に取り入れるかどうかを判断できる。遠回りはあっても確実に進んでいる実感を持てるわけです。
その基準となる「ミッションステートメント」の簡単な作り方を以下に記します。
step
1自分が大切にしたい価値観を認識する
誠実さ、貢献、勇気、努力、思いやり・・・と書き出してみる。
step
2自分の役割を整理する
夫、父親、息子、兄弟、上司、部下、専門職、友人、隣人・・・と書き出してみる。
step
3それぞれの役割で実現したいあり方を書き出す
・夫:
・父親:
・上司: ・・・と書き出してみる。

第3の習慣 最優先事項を優先する
緊急でないが重要なことに向き合うことが、人生の成長のカギです。
- 第1領域:緊急で重要なこと(締切のある仕事、大事な人との急な約束、病気や災害)・・・管理する
- 第2領域:緊急でないが重要なこと(人間関係づくり、仕事や勉強の準備や計画、健康維持や自己啓発)・・・フォーカスする
- 第3領域:緊急だが重要ではないこと(日々の電話や会議、重要ではないメール、突然の来客対応)・・・最小限にする
- 第4領域:緊急でも重要でもないこと(待ち時間、テレビやネット、ダラダラとゲーム)・・・避ける
第2領域に注力するには、自分の役割を認識し、人に任せることも重要です。
人に任せる場合は、以下の効果を考えることが重要です。
- 望む結果(任せて、何を達成させたいのか)
- ガイドライン(守るべき基準やルール)
- リソース(使える人員、資金、技術、組織)
- アカウンタビリティ(成果を評価する基準や進捗の報告を求める時期、評価を行う時期は)
- 評価の結果(よかったのか、悪かったのか?)
これが明確ならば、人は任せた人を信頼して結果を決めるようになります。
第4の習慣 Win-Winを考える
双方にメリットがある道が真の正解であります。
- Win-Win:両者が納得する第3の案を発見する
- Lose-Lose:相手を負かしたい一心で、損する行動を取る
- Win-Lose:競争の結果、もしくはエゴを通すことで自分だけが勝つ
- Win:自分の目的だけを考え、他人の不幸や不利、迷惑などに関心がない
- Lose-Win:競争したり、衝突を避けた結果、相手は満足し自分は言いなりになる
- No Deal:双方が納得できないなら、取引をしない
Win-Winを成立していくために育てるべき3つの人格は以下の通り。
- 誠実:誠実な人は価値観がブレず、主体的に行動する
- 成熟:成熟した人は思いやりと勇気をともに発揮できる
- 豊かさマインド:豊かさマインドを持つ人は、誰かが成功しても自分の取り分は減らない、世の中に成功はたくさんある、と考える。
また、人間関係を充実させるために信頼口座の残高を増やしていきましょう。
信頼残高を増やす方法は以下の通り。
- 相手の価値観や重視していることを本当に理解しようとすること
- 小さな思いやりや礼儀を大切にすること
- 約束を守ること
- お互いに期待することを明確にし、誤解を生まないようにすること
- 誠実さを言動で示すこと
- 過ちは心から謝ること

第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される
共感による傾聴というスキルが重要です。
相手が何を言ったか、ではなくどう感じたか、に耳を傾けるのだ。人の話に耳を傾けるときは「話したい」という欲望を自制しましょう。
私もこうだったから君もこうしなよ、のアドバイスはNGです。
- レベル4:感情移入をして聞く(相手の目線で聞く)
- レベル3:注意して聞く
- レベル2:選択的に聞く
- レベル1:聞くふりをする
- レベル0:無視する
「相手を理解したい」という誠意があってこそこのスキルに意味があるのです。
言葉の「正しさ」では人の心は動きません。
自分の意見を尊重してほしいと思うなら、まずは付いていきたいと思われる人物になることを目指しましょう。普段から良い人間関係を築いておくことで、初めて正しいことを正しいと認めてもらえます。
第6の習慣 シナジーを創り出す
シナジーの本質は違いを尊重することにある。
人との違いは率直に認め、自分の弱点を相手にあえて見せるくらいのほうがいい。自分の考え方や能力の限界を認め、相手の長所を学ぶ。違いを尊重することです。
「妥協」では馴れ合いの成果しか生まれません。創造的でお互いにメリットをもたらす成果がよいです。
第7の習慣 刃を研ぐ
日々、刃を研ぎ、自分の器を育てましょう。
- 肉体的側面:運動によって身体をメンテナンスすること
- 精神的側面:自らの価値観を深く見つめること。読書、音楽鑑賞、自然に身を置くなど。
- 知的側面:情報収集力や選択力を磨くこと。目的や価値観に合った番組や本を読むこと。思考を日記をつけるのも良い。
- 社会・情緒的側面:人間関係においても価値観に忠実にふるまうこと。

7つの習慣は人生・仕事のバイブル
「「7つの習慣」は人生・仕事のバイブル!新社会人から実践できるよう名著を要約してみた」と題してお話してきました。
誰もが仕事や家庭など、人生をよくするために努力をしていると思います。
努力をするにも効果的な習慣で正しい方向に進まないと遠回りになってしまうかもしれません。
最短ルートで人生の目標に到達するため、ぜひ何度でも読み返してみてくださいね。
深く内容を理解したい人はこちらの本がおすすめです。
ざっくり概要を理解したい人はこちらの本がおすすめです。