
・どうしたら誘惑に負けない強さを身につけられるのかな?
・ものごとを先延ばししない強い意志を持つことができるのかな?
そんな悩みに答えるのにぴったりの本があります。
それが「スタンフォードの自分を変える教室」です。
スタンフォード大学の心理学者であるケリー・マクゴニガルさんがまとめたもの。
健康的な習慣が身につかない、感情を抑えられない、など意志力が弱いせいで苦しんでいる方は多いと思います。
わたしもその1人であり、どうしても集中力が保てず継続力が低いと感じていました。
しかしこの本に書いてある内容を心に留め、活用していけば、意志力を強くし、なりたい自分に近づくことができるはずと信じて瞑想など具体的な行動に落とし込んでいます。
- 意志力を高める
そんな抽象的なワードを「科学」した、本書を紹介していきたいと思います。
研究データや実験結果などの根拠は省略し、具体的行動に落とし込むべき部分に焦点を当ててまとめました。
ぜひ最後までお付き合いください。
「やる力」「やらない力」「望む力」を活用する
意志力には「やる力」「やらない力」「望む力」の3つの力があります。
これこそわたしたちがよりよい自分になるために役立つもの。
意志力を上げるための4つのポイント
- 意志力の3つの力を使う
- 賢い自分を呼び覚ます
- 1日の選択を振り返る
- 瞑想で自分を目標に引き戻す練習をする
特に瞑想は意志力を強化するのに効果がある方法です。
脳を鍛える5分間の瞑想の手順
- 動かずじっと座る。足裏を床にぴったりつけて椅子に座るか、あぐらをかく。
- 呼吸に意識を集中。心の中で「吸って」「吐いて」と言いゆっくり呼吸する
- 呼吸している時の感覚を掴み、気が散り始めたら意識する。呼吸した時の腹や胸の動きだけに集中。
気が散るたびにちゃんと気がつくことの繰り返しが、日常で「目標から離れている自分に気づいて、意識を目標へ引き戻す」ための効果的な練習になるのです。

瞑想で脳の力を最大化しましょう!かなり効果あります。
意志力の働きを理解する
意志力はストレスと同じく、身を守るために発達した本能です。
人類の進化によって、禁煙中のタバコ、ダイエット中のケーキを自制する力を発揮する能力があります。
自制心を高めるには、以下の通りストレスや疲労を取り除くことが大切です。
- ゆっくり呼吸すると自制心が高まる
- 屋外で散歩やジョギングなど軽い運動をする
- 十分な睡眠をとる
- リラクゼーションで体を休ませる
ここでリラクゼーションを習慣化することで疲労回復の効果があります。
リラクゼーションのやり方の例は以下の通りです。
- あおむけに寝転がり、ひざ下に枕を置く
- お腹を膨らませたりへこませたりする
- 表情を大きく動かしたり、顔や手の筋肉をほぐす
- リラックスできたら、5〜10分そのままで(眠らないように)

自分を追い詰めるのはやめましょう!休息は大切。
自制心を鍛える
心理学者のロイ・バウマイスターによると、自制心は筋肉に似ています。
意志力は使うたびに減っていくので、自制心を発揮し続ければ、いずれ自己コントロールができなくなります。
よって自制心を鍛えて意志力のスタミナ強化を図りましょう。
自制心を鍛えるためにやることは以下の6つです。
- 意志力には限界があることを知る
- 朝イチや休憩後など意志力がもっとも高まる時間帯を把握する
- ナッツ・シリアルなどの低血糖食をとり脳のエネルギー不足を解消する
- 自己コントロール力を強化する
- 「難しいほうを選ぶ」ことを繰り返す
- 「望む力」を利用してやる気を出す
ここで大切なのは4つ目の意志力トレーニングで自己コントロール力を高めることが大切です。
意志力のトレーニング方法は以下の3つ。
意志力のトレーニング方法
- やらない力の強化
やらないことを決めて継続する
- やる力の強化
やることを決めて継続する。毎日5分瞑想する、毎週1記事ブログ書く、など
- 自己監視の強化
きちんと記録をつける。家計簿や食事の内容を記録する、など
目標を設定し、それを自分が決めた期間内に達成することで意志力を高められること。難しい方法を選択し続けることも高める方法の1つです。
また目標をあきらめたくなっても、乗り越えた先にあるメリットを想像してやる気を出しましょう。

意志力の訓練は最も大切なこと!ナッツも摂取してエネルギー補給しましょう。
よいことをすると悪いことをしたくなる
自制心を発揮しやるべきことをやると、よいことをした気分になり、つい悪いことをしたくなってしまいます。
がんばっている理由を思い出すことで、自分へのごほうびが目標の妨げになることに気づけます。
- ごほうびで自分を甘やかさない
- 「なぜ」という理由を思い出す
- やることを先送りにしない
- 毎日同じ行動をする
コツコツと毎日同じ行動を繰り返すことを続ければ、その行動が将来につながることを意識でき、自制心が働きます。

自分は意志力が高いと信じる人ほど明日は頑張れる!と思ってしまうので注意!
欲望を意志力の源にする
わたしたちの脳は、報酬を期待すると必ず満足感が得られると勘違いしてしまいます。
脳の報酬システムが神経伝達物質のドーパミンを放出すると、報酬・快感を必死になって追い求めてしまうのです。
かといってドーパミンの作用で欲しいものを追い求めても、満足感や幸福感は得られない、という研究結果もあり。
つまり衝動的な行動に走っても無益である、と理解しましょう。
欲望を意志力の源にする方法は以下です。
- ドーパミンの引き金に気づく
- 欲望のストレスを観察する
- 「やる力」とドーパミンを結びつける
- あえて誘惑に負けてみる
楽しいゲームと先延ばししたい勉強をセットにして「やる力」を高めたり、誘惑に負けてみて期待したほど満足感が得られないことに気づいてみるなど、ドーパミンの力を上手に活用してみましょう。

SNS、ギャンブル、ショッピングセンターなどドーパミンを出させる仕掛けはいたるところにあるので注意!
「どうにでもなれ」が挫折につながる
失敗した自分を責めると、やけになったり落ち込んだりして、逆効果となり誘惑に負けやすくなります。
自分を責めずに許したほうが失敗の繰り返しを防げます。
挫折した時のポイントは以下の5つです。
- 効果的なストレス解消法を試す
- 失敗したときの気持ちを言葉にする
- 同じように失敗を経験した人を思い出す
- 友だちが失敗したらどんな言葉をかけるか考える
- まず失敗するプロセスを思い描き、次に成功した姿を思い描く
失敗したときには、文字にしたり気持ちを整理したりしながら、自分を許すことで、気を取り直してまたがんばることができます。

決心するのは気持ちがよいもの。そのあとの努力をあきらめずにがんばれるように具体的な目標・行動を設定しましょう。
将来の自分を思い描く
将来の自分を思い描けずにいるとわわたしたちは誘惑に負けたり、ものごとを先延ばしにしてしまいます。
将来の自分と現在の自分のつながりを認識すれば、今やるべきことが見えてきます。
誘惑に負けないための行動は以下の4つです。
- 目の前の報酬から距離を置く
- まずは10分待つ
- 誘惑に対して先手を打つ
- 将来の自分とのつながりを認識する
特に4つ目の項目は難しいですね。
まずは
- 「将来の自分と現在の自分は、同じ自分である」
という認識が必要です。
将来の自分をリアルに思い描くほど、将来の自分が後悔しないような意思決定ができるのです。
意志力は感染する
わたしたちは親しい人と同じような行動を取る傾向にあります。
他人の「意志力の強さ」にも「誘惑への弱さ」にも感染します。
意志力を感染させ、高める方法は以下の5つです。
- 意志力の免疫反応を強化する
- お手本にしたい人のことを考える
- 周りから影響の強さを理解する
- 同じ目標を持つ仲間をみつける
- 目標の進捗状況を友達と報告し合う
とりわけ4.5.の項目を実行するために、サークルなどに加入するのは得策でしょう。

「みんなやっていることだから」と思えれば、努力することがふつうに思えてきますよね!
欲求の波を乗り越える
思考や感情、欲求を無理に抑えようとすると逆に頭から離れなくなります。
これを「皮肉なリバウンド効果」と呼んでいます。
欲求を受け入れ、欲求の波を乗り越えたほうが自制心が強くなります。
意志力を上げるポイントは以下の5つ。
- 思考や感情をムリに抑えつけない
- 「行動」を自制する
- 欲求を受け入れても従わない
- 「やらない力」を「やる力」に変える
- 欲求の波を乗り越える
タバコをなんとかして禁止するよりも、健康を高めるために運動する、健康に寄与する食品を摂取する、など「やること」に注目したほうが結果実現できることも多いようです。

タバコが吸いたくなったら全面禁煙の席にはいるなど、行動を選択しましょう。
まとめ:意志力を鍛えて目標を達成しよう
今回は「【要約】スタンフォードの自分を変える授業【意志力を高め、目標達成する】」としてまとめてきました。
自分をコントロールできなければ、健康や人間関係、仕事に影響が出てしまいます。
科学的見解に立った今回の方法を参考に、自分を冷静に見つめて自制し、目標を達成していきましょう。
本記事では科学的見解を省略した要約としましたが、具体的な内容は原本を参考にして下さい。
図解でわかる簡易版も、時間のない方におすすめです。
-
アドラーの自己勇気づけとは?困難を克服する力を身につける方法
続きを見る
-
【自己分析】ストレングスファインダーとは?就活や昇格面談前のあなたへ解説【口コミ評判】
続きを見る